債務整理を検討する人の多くが最初に直面する悩み
「そもそも、債務整理の費用を払えない」という問題。
ご相談にいらっしゃる方は、みなさんこの不安を持たれていますが、ご安心ください。
ほとんどの事務所で分割払いが可能 です。
しかし、もっと重要なのはここからです。alt=”「借金で元金が減らない状況」のリスク、ブラックリストの真実、最短信用回復ロードマップを解説する専門家記事の目次”
費用分割は、任意整理後の返済生活を完走できるかどうかを見極めるうえでも重要な期間です。
この記事では、任意整理の分割払いを「返済トレーニング期間」として活用するための具体的な方法から、弁護士/司法書士の選び方、完走するための生活設計まで、解説します。
任意整理の費用分割は「生活再建プログラムの第1ステップ」
任意整理では、多くの事務所が分割払い対応をしています。
つまり、手続き開始のハードルは低めです。しかし本当の意味はここ。
これは単なる費用を払う期間ではない⚠
→ 任意整理後の返済生活が継続できるかを試す、本番前のトレーニング期間の意味があります。
任意整理の返済は数年単位の長期戦 です。
この任意整理で完済できるかどうかは、費用分割期間の取り組み方でほぼ予測できると言っても過言ではありません。
① 任意整理の「返済が始まるまでの4〜6ヶ月」を生かす根拠
任意整理を依頼した際に起こる変化は次の通りです。
【依頼した直後】
•債権者からの督促がストップ
•返済が一時停止(※これが非常に大きい)
• 生活は楽になる
【しかし】
和解交渉 → 和解成立→ 返済開始
これらを経るため、返済が再開するのは 4〜6ヶ月後。
この数ヶ月の間に生活を改善しましょう!
これまで返済に使っていたお金を、
•弁護士・司法書士費用の分割支払い
•将来の返済に向けた生活調整
•緊急出費に備えるための小さな貯金 に回すことができるため、家計の立て直しがしやすいのです。
②費用分割額は「将来の毎月返済額」と同額に設定される理由
任意整理後の返済額が 仮に月5万円 と想定される場合、費用分割も 5万円前後 に合わせることが多いです。
なぜなら、これにより、以下のことが分かるからです。
その金額で何ヶ月も生活できるか
→実際に支払いながら生活がどう変わるかが明確になる。
家計のどこに無駄があるか
→固定費の見落としが見えてくる。
返済開始後も続けられるかを本番前に判断できる
→分割金を払えている時点で任意整理完済見込みが高くなる。
逆に、
• 分割額を極端に下げてしまう
• 「とりあえず手続きだけ進めたい」という依頼の仕方をする
この場合、返済開始後に生活が破綻し、再度延滞を起こす確率が高まります。
本番と同じ負荷をかけて練習することが、完走率を最も上げる方法です。
③トレーニング期間は「支払能力の最終判断」が行われる期間
任意整理の依頼後は、以下のような状況になります。
●新たな借金は一切できない
クレジットカード・キャッシング・後払いサービスも停止。
●支払いを遅らせてしのぐ方法がなくなる
→ これが非常に重要。
今までは「足りない分は借りる」で乗り越えていた人も、任意整理後は 収入の範囲内だけで生活 しなければなりません。
この環境下で分割金が払えるかどうかは、解決方法が任意整理で合っているどうかの指針になります。
■ 分割金の支払いが遅れた場合は注意
•将来の返済も同じように遅れる
•任意整理での完済は難しい可能性がある
•個人再生や自己破産の方が適切な可能性
ここを見誤ると、任意整理後に再延滞 → 和解が破棄 → 一括請求→任意整理をやった意味が無くなり、振り出しに戻る…という最悪のルートに入ってしまいます。
④ 任意整理は3〜5年の長期戦|生活に余裕を作れるかが勝負
任意整理は返済額が軽減されるものの、返済期間は長期化します。
⚠この期間に必ず起こるのが、予期せぬ出費⚠
人は生活しているうちに様々なイベントがあります。
例として、
•家賃の更新料(2年に1回)
•冬のボーナスカット
•冷蔵庫・洗濯機など大型家電の故障
•車検費用
•冠婚葬祭
•病院代
重要なのは、分割支払い中に「貯金ができているか」を確認すること。
返済額を払っても、生活がギリギリではいけません。
•月1万円でも貯金できる
•想定外の出費に耐えられる
•返済後の生活が想像できる
これらが達成できて初めて、任意整理で完済できる見込が立つことになります。
⑤ 弁護士と司法書士の違い|費用だけで選ぶと後悔する理由
債務整理を依頼する際、多くの人が「費用の安さ」で事務所を選びがちです。
しかし、費用だけで選ぶと後悔するケースが後を絶ちません。
その理由は 費用の総額が変わる からです。
● 弁護士に依頼する場合
•借金額に上限なし
•任意整理・破産・個人再生すべてに対応
•裁判所で“代理人”になれる
•裁判所費用(予納金)が安く済む場合が多い
•総額で見ると司法書士より安いケースが非常に多い
破産・再生を検討している人は、弁護士の方が確実にメリットが大きいです。
【最終チェック】後悔しない債務整理の契約前チェックリスト
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費用は「諸費用込み」で1社55,000円以下か 💡 適正料金の基準です(これ以上は高すぎ注意!)
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返済代行サービスは「任意(選択制)」か 💡 自分で支払えば、総額で数十万円の節約になります
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分割額を「将来の返済額」と同額にしても生活できるか 💡 これが最重要!本番と同じ負荷でテストしましょう
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分割支払い中に「貯金できる生活」か 💡 完走できるかの最終判断ラインです
これらを満たして初めて、任意整理を「成功する債務整理」に変えることができます。
まとめ:分割払いは生活再建のための最高の準備期間
費用を分割にすることは悪いことではありません。
むしろ、
•返済力を鍛える
•家計を整える
•想定外の支出に耐えられる生活を作る
•3〜5年の返済生活の成功率を高める
費用分割を返済トレーニング期間として活用して、任意整理をやり遂げましょう。
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司法書士なみき法務事務所
監修者:司法書士なみき法務事務所 代表 並木康剛
埼玉司法書士会所属 第2017号
【経歴】
15年にわたり、債務整理案件(任意整理・自己破産・個人再生)に対応し、多くの相談者様の生活再建をサポートしてまいりました。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。


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