任意整理で和解が成立した後、借金の返済は再スタートします。この返済を、弁護士や司法書士といった専門家が依頼者に代わって行うサービスを「返済代行(または弁済代行)」といいます。
この返済代行サービスを利用するかどうかは、任意整理の手続きを進める上で重要な選択肢の一つです。ここでは、返済代行のメリットと、特に知っておくべきデメリットを解説します。
返済代行サービスのメリット
返済代行サービスを利用する最大の利点は、依頼者の手間と心理的な負担を軽減できる点です。
支払いとスケジュールの管理が楽になる
任意整理では、複数の債権者(貸金業者など)との間で和解が成立し、それぞれに個別の返済日が設定されることがあります。
返済代行を利用すると、依頼者は専門家の口座に毎月1回決められた金額を振り込むだけで済みます。
精神的な負担の軽減
任意整理後も、ご自身で業者名義の口座に振り込むことに抵抗を感じる方もいます。
専門家を介することで、「もう専門家に任せてある」という安心感から、精神的な負担を軽くすることができます。
返済代行サービスの利用が特に適している人
返済代行のメリットを最大限に活かせるのは、以下のような特徴を持つ方です。
費用のデメリットがあったとしても、「安心感」や「手間がかからないこと」の価値が高いと感じる方に向いています。
返済代行サービスのデメリット(費用と自己管理の重要性)
返済代行サービスは便利ですが、費用(コスト)が発生するという点に加え、「根本的な自己管理の必要性」を忘れてはなりません。
代行手数料が長期的に高額になる可能性がある
返済代行は「一件ごとの振込」に対し、一件あたり1,100円(税込)程度の費用がかかるのが相場です。
この費用が、3年~6年という返済期間を通じて積み重なると、数十万円という大きな負担になる可能性があります。
【自力で支払う場合との費用差に要注意】
専門家の代行手数料が高いと感じる最大の理由は、ご自身でインターネットバンキングなどを利用して支払う場合には、大幅にお金を節約できるからです。
資金の用意は結局自分自身で行う必要がある
返済代行を利用したとしても、毎月の返済額と代行手数料を合わせた資金を専門家の口座へ振り込む義務は、当然ながら依頼者自身にあります。
お金を用意する責任は常に自分自身にあるという認識が重要です。
専門家のサポートには限界がある(期限の利益の喪失)
任意整理で最も避けたいのは、和解が無効になることです。
多くの和解契約では、「返済を2回分滞納すると、残りの借金全額の一括返済を求められる(期限の利益の喪失)」と定められています。
返済代行はあくまで「返済の代行」であり、任意整理を完済させるためには、結局は依頼者自身の資金管理が不可欠なのです。
まとめ:任意整理の成功は自己管理。選択肢がある事務所を選ぼう
任意整理は、和解成立がゴールではなく、その後の返済を完遂して初めて成功と言えます。
そして、その成否は、返済代行の有無にかかわらず「自分の管理」にかかっています。
重要なのは、ご自身の状況に合わせて返済方法を選べることです。
返済代行サービスを必須としている事務所もあれば、選択制としている事務所もあります。
高額な手数料を長期的に払い続けることがデメリットと感じる方は、手続きを依頼する際、返済代行が選択制の事務所を選ぶ方が、その後の返済計画を柔軟に、かつ費用対効果の高い形で進められるでしょう。
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司法書士なみき法務事務所
監修者:司法書士なみき法務事務所 代表 並木康剛
埼玉司法書士会所属 第2017号
【経歴】
15年にわたり、債務整理案件(任意整理・自己破産・個人再生)に対応し、多くの相談者様の生活再建をサポートしてまいりました。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。



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